中小企業への給付金、支給開始 初日2万件超、280億円
2020年05月08日 13時05分
政府が新型コロナウイルスの影響で収入が半減した中堅・中小企業に最大200万円を手当てする「持続化給付金」の支給が8日、始まった。梶山弘志経済産業相は閣議後の記者会見で、個人事業主への最大100万円の給付金も含めて同日中に約2万3千件、約280億円を支給する見通しを表明。事業や業務を断念する企業が増えないよう当面の資金繰りを支える。
経産省は1日から申請を受け付けており、申請件数は7日時点で約50万件に上っているという。梶山氏は「苦しい経営状況に直面している事業者の皆さまに一日でも早い振り込みができるよう全力を尽くしたい」と述べ、申請から2週間程度での支給を目指す考えを強調した。
給付金は、今年1月以降のいずれかの月収が前年同月から半分以上減ったケースが対象で、フリーランスの個人事業主も含む。インターネットによる電子申請手続きを活用し、速やかに資金を提供する。製造業や飲食業、小売業をはじめ作家、俳優業など幅広い業種での利用を想定する。
今年創業した企業は対象外となる。経産省は主に小規模事業者を対象にした補助金「持続化補助金」の活用を呼び掛けている。
政府の緊急事態宣言が延長されたことなどで、今後も売り上げが落ち込む事業者の増加が見込まれる。早期に財源が尽きる恐れもあり、政府にさらなる対策を求める声が高まりそうだ。